更新日 2025年01月17日 | カテゴリ: 恋人との関係・夫婦関係
恋人や配偶者に対して「自分以外の異性と仲良くしないで!」という嫉妬を感じることは誰にでもあります。
証拠も無いのに、相手が他の誰かのところに行ってしまうかもと感じるーーこのような恐怖感から生まれる嫉妬妄想を、心理学では「オセロ症候群」と呼んでいます。
ここではオセロ症候群の特徴やその心理についてご紹介していきます。
オセロ症候群の名前の元になっているのはシェイクスピアの四大悲劇に入る「オセロー」。
現在のイタリア・ヴェニスの気高い軍人オセローが、部下のそそのかしを受けて「妻が不倫をしている!」と信じこんでしまう物語です。
実際には妻には何の浮気も無いのですが、偽りの証拠が作られるとオセローは妻よりもそれを信じ、偽りの不倫相手と妻を殺してしまいます。
この話から心理学では、確たる証拠も無いのに浮気を疑い続ける、相手を強く束縛しようとするような嫉妬妄想に始まる様々な行動をオセロ症候群と呼んでいます。
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オセロ症候群の人は、「相手を強く愛しているから、嫉妬するのだ」と考え、同時に「相手が自分を不安にさせるのだから、悪いのはパートナーだ」と相手を責める傾向にあります。 しかし、残念ながらこの嫉妬の心は愛情から生まれるものではありません。
「ひとりぼっちになる」という恐怖感、「見捨てられる」という焦燥感や不安が相手への強い束縛と嫉妬を生んでいるのです。
孤独への恐怖の根底には「見捨てられた」という経験が大きく影響する傾向があります。
例えば両親のいずれかが不倫をした、両親が不和で離婚をした、友人や以前の恋人から手ひどい裏切りを受けた…など、このような時に感じた恐怖や孤独感をもう一度味わいたくないという心が、現在のパートナーへの嫉妬や怒り、束縛を生み出します。
当然のことですが、人間は自分が疑われることを好みません。
常に浮気の疑いをかけられれば、その分相手はあなたに対する好意を減らしてしまうのです。
また社会生活や個人としての生活に支障が出る束縛を受け続ければ、人間は強いストレスを抱えることになります。
強く嫉妬をして束縛することでパートナーが、浮気ではなく好意が無くなったという理由で実際の離別になるケースは非常に多いのです。
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オセロ症候群の人には以下のような傾向が見られます。チェックしてみましょう。
テレビに出ている芸能人を褒めるのは浮気だと感じる
異性の店員とパートナーが話すのを見たくない
異性の同僚や上司と話してほしくない
パートナーのスマホ・パソコン等の履歴をチェックしたことがある
パートナーの財布・プライベート用の通帳等、金銭の使用状況を確認したことがある
パートナーの衣服のポケット、バッグの中身等を探り不審なものが無いかを確認する
相手がいつどこで誰といるのか24時間把握していないと安心できない
一日に数回以上の電話・メール・SNS等の連絡を強要している
相手の好みのタレント等が出演する番組やサイト等を見ることを禁じた
プライベートで自分を置いて外出することが許せない
仕事やアルバイト等をやめてほしいと感じる
オセロ症候群の場合、浮気の確たる証拠や実際の経験はないことがほとんどです。 またパートナーが自分の束縛に従うと一時的に安心しますが、しばらくすると不安に陥り、より強い嫉妬や束縛を行うことになります。
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まずはパートナーに「私のやり方をどう思っている?」と確認してみましょう。 パートナーが息苦しさや辛さを感じているようであれば、接し方や関係性を変えるきっかけになるかもしれません。
オセロ症候群は、過去の経験から見捨てられることへの不安が原因になっていることがあります。過剰な嫉妬や束縛をしてしまう原因を思い起こしてみて、可能であればその原因を解消する方法を考えてみましょう。
とはいえ、過去の経験から生じる不安を一人で解消することは難しいでしょう。その場合は、カウンセリングで原因となった経験と向き合ってみましょう。カウンセラーの視点が入ることにより、過去の経験や現在の状況を客観的に見つめ直すことができるかもしれません。
「オセロ症候群」のような強い嫉妬妄想は、以下のようなパーソナリティ障害や病気に起因していることもあります。
相手を疑い、利用される恐怖感が特徴です。10代~成人早期までには傾向が顕著になりますが、20代を過ぎてから嫉妬妄想が加わることもあります。
アルコール依存の症状のひとつに嫉妬妄想があります。特に30代~50代の中年男性に多い傾向です。
主に40歳頃に発症します。仕事等は正常に果たせるため、障害に気づきにくいのが特徴です。
これらの場合、速やかに専門医の適切な治療を受けることが必要です。
自分自身だけで嫉妬を抑えきれない場合は、早めにカウンセラーに相談をしてみましょう。
恋人関係や夫婦関係には周囲も公正な判断がしにくく「嫉妬される方が悪い」「安心させてあげればよいのでは」と言った気軽な判断をしてしまいがちです。
恋人・夫婦関係を本当に長く続けたいのであれば、まずはその嫉妬に対処すべく専門家への相談を始めてみましょう。
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